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宿泊分野特定技能評価試験の学習ガイド|五つのカテゴリー別に対策する

宿泊分野特定技能評価試験は、フロント業務、広報・企画業務、接客業務、レストランサービス業務、安全衛生その他基礎知識の五つのカテゴリーから出題されます。この記事では、公式学習用テキストに基づく各カテゴリーの要点と、客室割当・会計計算・苦情対応などのオリジナル演習を通じて、合格に向けた学習の進め方を解説します。

Updated September 202615 min readStudy GuideJapan SSW Exam
Sarah Cooper

Sarah Cooper

Japan SSW Exam Editorial Team

宿泊分野特定技能評価試験は、在留資格「特定技能」で日本の宿泊業に就労するための技能水準を確認する試験です。1号は学科30問・実技6問(3択)、2号は学科50問・実技20問(4択)で、2号の受験には宿泊業での実務経験2年以上の証明書が必要です。出題は五つのカテゴリーで、学習は公式テキストを土台に各場面で「何を確認し、どう動くか」を演習で固めるのが効果的です。1号の日本語能力はJFT-BasicまたはJLPT N4以上で別途確認されます。

試験が確認する力と1号・2号の違い

宿泊分野の技能水準を確認する試験で、1号と2号では問題数と形式が異なります。このガイドは1号の基礎学習を中心に扱います。

1号の準備では、宿泊分野の技能と、一般的な日本語能力を分けて考えます。日本語能力を示す試験としてJFT-BasicまたはJLPT N4以上が案内されています。必要な試験や免除の条件は、自分の経歴に応じて公式案内で確認してください。

両試験とも実技試験がありますが、実技も選択式の問題として出題されます。1号は3択、2号は4択で形式が異なるため、学習テキストと併せて自分が受ける号の形式を確認してください。

項目1号2号
学科試験30問(3択形式)50問(4択形式)
実技試験6問(3択形式)20問(4択形式)

出典: 特定技能評価試験 | 一般社団法人 宿泊業技能試験センター — 特定技能評価試験について/宿泊分野特定技能評価試験とは/受験からビザ申請までの流れ

出題範囲は五つのカテゴリー

出題は「フロント業務」「広報・企画業務」「接客業務」「レストランサービス業務」「安全衛生その他基礎知識」の五つのカテゴリーです。学習は公式テキストを土台に、カテゴリーごとに整理します。

公式の学習用テキストは全旅連のホームページからダウンロードできます。日本語版のほかに、1号テキストの英語版・インドネシア語版や2号テキスト、用語集も用意されています。まずテキストの各章を五つのカテゴリーに対応させた一覧を作ると、教材が手薄なカテゴリーが見え、学習計画が立てやすくなります。

テキストのフロントの章は、予約管理、チェックイン業務、館内でのお客様対応、チェックアウト・会計の流れで構成されています。接客の章はあいさつ、基本姿勢とおじぎ、話し方、電話対応、苦情対応を扱います。レストランの章はサービスの基本動作、身だしなみ、食事・ドリンクの提供、食のマナー、食物アレルギー、衛生管理を扱い、企画・広報の章はプラン開発や情報発信、客室収益の用語を扱います。

カテゴリーごとの出題数や配分は、取得できた公開資料では確認できませんでした。配分を推測して特定のカテゴリーを飛ばさず、五つすべてを学習の対象にしてください。

出典: 特定技能評価試験 | 一般社団法人 宿泊業技能試験センター — 特定技能評価試験について/宿泊分野特定技能評価試験とは/受験からビザ申請までの流れ; 特定技能1号評価試験 宿泊分野 学習用テキスト(全旅連) — フロントで行う主な業務/企画・広報/接客/レストランサービス/安全衛生管理・その他基礎知識

フロント業務:予約からチェックインまで

フロント業務の前半は、予約管理とチェックイン業務です。各場面で確認すべき情報を押さえ、お客様を特定してから対応する習慣をつけます。

予約管理では、電話・メール・ウェブサイトからの問い合わせに対し、宿泊希望日に空き(空室)があるか満室かを確認します。予約を受けるときは、宿泊日、氏名、連絡先、宿泊人数、交通手段と到着予定時間、食事のアレルギーを聞いて管理します。キャンセルの際は、宿泊施設が定めるキャンセルポリシーに沿ってキャンセル料を案内します。どんな問い合わせでも、宿泊日と予約者名を必ず確認して、どのお客様かを特定してから対応します。

チェックインでは、予約の有無、氏名、人数、プランを確認します。宿泊者名簿や本人確認書類の取り扱いは、該当する最新の法令と施設の手順に従います。国籍だけで全員に同じ書類の扱いが必要だと決めつけないようにします。

予約内容の確認が済んだら、ルームキーをお渡しして、お部屋への行き方、館内の利用できる場所と利用可能時間、火災や自然災害時に使う非常口と避難経路を丁寧に説明します。チェックインは14時または15時、チェックアウトは10時または11時の施設が多いとされていますが、正確な時間は施設ごとに異なります。

演習

あなたが勤めるホテルには、「新規の宿泊に割り当ててよい客室は、空室で、清掃が済んでいる客室のみ」という手順が定められています。今夜、宿泊予約が1件入っています。次の客室状況表から、この予約に割り当てられる客室をすべて挙げてください。 客室|使用状態|清掃状態 201|使用中|清掃済み 202|空室|未清掃 203|空室|清掃済み 204|修理中|—(清掃の対象外)

解答と解説

割り当てられるのは203号室のみです。

客室の状態は「お客様が使っているかどうか」と「掃除が済んでいるかどうか」の二つの面で捉えます。201は清掃済みですが使用中のため、「空室」の条件を満たしません。202は空室ですが未清掃のため、条件を満たしません。204は修理中で貸出の対象そのものではありません。両方の条件を満たすのは203だけです。片方の条件だけを見て割り当てを決めると、手順に反する判断になります。

出典: 特定技能1号評価試験 宿泊分野 学習用テキスト(全旅連) — フロントで行う主な業務/企画・広報/接客/レストランサービス/安全衛生管理・その他基礎知識

チェックアウトと会計の仕組み

チェックアウト・会計業務では、宿泊以外の館内利用を確認し、請求明細書をもとに料金を請求します。計算と確認の丁寧さが求められる場面です。

チェックアウト時には、宿泊料金以外に館内でご利用したサービスの有無を確認します。プランに含まれない飲料、ルームサービス、マッサージなどは「館内利用」と呼ばれ、請求の対象になります。

会計では、館内利用、宿泊料金、サービス料、税などを記載した請求明細書を発行してお客様に提示し、料金を請求します。お支払いの後に領収書を発行してお渡しします。請求金額の間違いがないよう注意する必要があります。

なお、日本ではチップを受け取る習慣はありません。サービス料は宿泊料金に含めて請求する場合と、別に請求する場合があります。

演習

宿泊料金は1泊8,000円(税込)で、お客様は2泊します。朝食は1食1,200円(税込)を滞在全体で合計2食分追加します。館内利用はなく、その他の費用も発生しないものとします。チェックアウト時の請求金額を計算してください。

解答と解説

請求金額は18,400円です。

宿泊料金は8,000円×2泊=16,000円です。朝食は1,200円×2食=2,400円です。合計は16,000円+2,400円=18,400円になります。この演習では「すべて税込」「館内利用なし」「その他の費用なし」という前提を明示しました。実際の会計では、まず館内利用の有無をお客様と確認してから明細を作成する流れになるため、前提の確認が計算と同じくらい大切です。

出典: 特定技能1号評価試験 宿泊分野 学習用テキスト(全旅連) — フロントで行う主な業務/企画・広報/接客/レストランサービス/安全衛生管理・その他基礎知識

接客業務:あいさつ、おじぎ、敬語、苦情対応

接客業務は、あいさつ表現、三種類のおじぎ、敬語の使い分け、電話対応、苦情対応を軸に学びます。定型表現は場面とセットで覚えるのが効果的です。

あいさつは接客の基本です。テキストに示された表現には、「いらっしゃいませ」(来館時)、「ありがとうございました」(お帰り時)、「はい、かしこまりました」(ご要望に応えられる時)、「申し訳ございません」(お詫びの時)、「恐れ入りますが」(お願いする時)、「少々お待ちくださいませ」(お待たせする時)などがあります。場面ごとに声に出して練習してください。

おじぎには三種類あります。会釈は約15度の前傾で、お客様とすれ違う時などに使います。敬礼は約30度の前傾で、お客様をお迎えする時をはじめ最も多く使います。最敬礼は約45度の前傾で、お見送りやお詫びの時に使います。日本語の敬語には尊敬語・謙譲語・丁寧語の三種類があり、使い分けが必要です。

電話対応では、特にお客様からの電話は、相手が受話器を置いたのを確認してから自分も受話器を置きます。苦情対応のポイントは、まず不快にさせたことをお詫びすること、原因を丁寧に確認すること、責任者に報告することの三点です。自分のミスが明らかな場合でも、一人で解決しようとせず責任者へ報告することが重要とされています。

演習

あなたはフロントの新人です。お客様から「部屋が思っていたのと違う。お金を返してほしい」と強い口調で訴えられました。この場面での初動として最も適切な行動を、次から一つ選んでください。 ア.その場で全額返金を約束して、お客様をなだめる。 イ.まずお詫びして、内容を丁寧に確認したうえで、責任者に報告する。 ウ.自分では判断できないので、お客様の前で黙って立ち去る。

解答と解説

正解はイです。

学習テキストの苦情対応の三点、①まず不快にさせたことをお詫びする、②原因を丁寧に確認する、③責任者に報告する、がそのまま正解の根拠になります。アは返金の可否を自分の判断で決める行為です。金銭にかかわる対応を新人が独断で約束するのは不適切で、後に対応が覆ればさらなるお客様の不満につながります。ウはお客様を放置する行為で、確認も報告もできません。お詫びと確認を行い、責任者につなぐのが適切です。

出典: 特定技能1号評価試験 宿泊分野 学習用テキスト(全旅連) — フロントで行う主な業務/企画・広報/接客/レストランサービス/安全衛生管理・その他基礎知識

レストランサービス:提供の基本とアレルギー確認

レストランサービスでは、お皿の持ち方や提供の方向といった基本動作、和食・洋食の構成と提供順序、そして食物アレルギーへの対応を学びます。

お料理をテーブルに運ぶ際は、お皿の持ち方に注意し、親指が料理に触れたりお皿に指紋がついたりしないようにします。お料理の正しい向きを確認し、お客様から見て料理が正面にくるように提供します。洋食では、基本的に料理は左側から、飲み物は右側から提供します。ドリンク提供時にグラスを持つときは、コップの半分より下を持ち、置くときに音を立てないようにします。

和食の基本は「一汁三菜」で、ご飯・汁・三つの菜を組み合わせた献立です。旅館で出る懐石料理は、前菜、椀盛、お造り、焼き物、煮物、揚物、酢の物、ごはん・香の物、水菓子が基本的な提供順序です。洋食のコースでは、オードブル、スープ、魚料理、肉料理、デザート、コーヒーが基本的な順序で、カトラリーは外側のものから順に使います。

食物アレルギーでは重い症状が起こる場合があるため、予約時や来店時に確認し、聞き取った情報を調理場やスタッフ間で正確に共有します。材料や調理方法を確認していないのに「安全です」と約束せず、責任者に確認してください。

演習

夕食の予約を取るとき、お客様から「エビとカニで発疹が出たことがある」と言われました。あなたは何を確認し、その後どうしますか。手順を日本語で答えてください。

解答と解説

①アレルギーの原因(エビとカニ)と症状を確認し、記録します。②宿泊日と予約者名とあわせて予約情報に残し、その情報を正確に調理場やスタッフ内で共有します。③当日、来店時にもアレルギーの有無を再確認します。

テキストでは、予約時や来店時に必ずアレルギーの有無を確認し、アレルギーがある場合は正確な情報を調理場やスタッフ内で共有することが重要とされています。聞き取った内容を自分の推測で置き換えず、そのまま正確に記録して共有まで行うことがポイントです。当日の再確認まで行えば、情報のずれによる事故を防ぎやすくなります。

出典: 特定技能1号評価試験 宿泊分野 学習用テキスト(全旅連) — フロントで行う主な業務/企画・広報/接客/レストランサービス/安全衛生管理・その他基礎知識

企画・広報と安全衛生:用語と基本事項

企画・広報では宿泊プランと客室収益の用語、情報発信の方法を学びます。安全衛生では、手洗いや食品保存などの衛生対策、開店前後の準備作業を確認します。

企画・広報の分野では、稼働率(OCC)、ADR(客室一室あたりの平均販売単価)、RevPAR(販売可能客室一室あたりの収益)、OTA(オンライン旅行代理店)、FIT(自由な個人旅行者)、連泊、ウォークイン、ダイレクトブッキング、ダイナミックプライシングといった用語を理解します。計算式もテキストに示されています。稼働率は予約室数÷総室数×100、ADRは宿泊による売上合計額÷稼働している客室数、RevPARは稼働率を小数で表した値×ADRで算出します。例えば稼働率80%なら0.80を掛けます。

広報業務は、自社の活動や宿泊施設の情報を発信する仕事です。テキストでは、常に最新の情報に更新したウェブサイト、SNSでの定期的な投稿とコミュニケーション、お客様自身が発信する口コミの活用が集客につながるとされています。

安全衛生の基本として、食品を扱う前後やトイレ使用後などの手洗い、アルコールによる手指消毒、生の肉や魚を他の食品と分けて冷蔵・冷凍保存することが挙げられています。レストランでは開店前に店内の清掃、食器や備品の準備、テーブルセッティングの確認、調理場との料理内容やゲスト情報の確認を行い、閉店時には補充や廃棄物処理などを行います。

演習

総客室数120室のホテルで、96室が予約され稼働しています。テキストに示された式に従うと、稼働率(OCC)は何%になりますか。

解答と解説

稼働率は80%です。

96÷120×100=80%です。分子はこの演習で予約され稼働している96室、分母は総客室数120室です。割合を百分率で答えるので100を掛けます。RevPARに利用する場合は80ではなく0.80を使います。

出典: 特定技能1号評価試験 宿泊分野 学習用テキスト(全旅連) — フロントで行う主な業務/企画・広報/接客/レストランサービス/安全衛生管理・その他基礎知識

申込みから合格後までの流れ

試験の予約はプロメトリックのウェブサイトから行います。合格後は、本人と採用企業の双方からの申請で合格証明書が発行され、その後の在留資格の申請につながります。

試験のお申込みはプロメトリックのウェブサイトから行います。プロメトリックIDを作成して試験を予約してください。一人で複数のIDを取得することは禁止で、違反して受験した場合、結果が無効になることがあります。59日先までの試験日を予約でき、試験日の3営業日前の23時59分(日本時間)まで予約・変更が可能です。座席には限りがあるため、早めの予約が案内されています。

再予約には注意が必要です。試験日の翌日から起算して45日間は、同じ試験を予約することができません。計画的に受験日程を決めましょう。

分野別の技能評価試験と日本語試験の双方に合格すると、受け入れ企業(特定技能所属機関)と直接雇用契約を結ぶことができ、契約の成立後に在留資格の申請を行います。ビザの申請方法や申請基準については、法務省・出入国在留管理庁への問い合わせが案内されています。

合格発表後の合格証明書の発行には、合格者本人からの申請と採用企業からの申請の双方が必要です。採用が決まらないと発行できないため、就職先の決定後に手続きを進める流れになります。

  • 五つのカテゴリーごとに公式テキストの該当章を読み、要点を日本語で説明できる
  • 客室の割当条件、会計の流れ、苦情対応の三点を理由付きで再現できる
  • アレルギー確認から調理場・スタッフへの共有までの手順を説明できる
  • 日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT N4以上)の受験計画を別途立てる
  • プロメトリックで予約し、再予約の45日ルールと複数ID禁止を確認しておく
  • 合格後の手続き(証明書発行・在留資格申請)は雇用が決まってから進める

出典: 特定技能評価試験 | 一般社団法人 宿泊業技能試験センター — 特定技能評価試験について/宿泊分野特定技能評価試験とは/受験からビザ申請までの流れ

出典

2026年9月16日取得の公式ソースで確認:

次のステップ

FAQ

Frequently Asked Questions

Practical answers to help you apply the guidance for Accommodation Industry Proficiency Test.

実技試験は学科試験とどう違うのですか。
宿泊分野の実技試験も選択式の問題です。1号では学科30問・実技6問のいずれも3択、2号では学科50問・実技20問のいずれも4択とされています。実施方法の詳細は、実施要領を公式ページで確認してください。
日本語能力の証明は技能試験とは別に必要ですか。
必要です。国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)または日本語能力試験(JLPT)N4以上で判定され、宿泊分野の技能評価試験とは別に受験します。ただし、すでにJLPTのN4以上を取得している場合は、日本語試験の受験は不要とされています。
学習テキストはどこで入手できますか。
全旅連のホームページからダウンロードできます。1号と2号の日本語版テキストに加え、1号テキストの英語版・インドネシア語版や、用語集も公開されています。
2号の受験には何が必要ですか。
宿泊業での実務経験2年以上の証明書が必須です。証明書の様式は公式ページからダウンロードでき、フォームからプロメトリック申請番号のお申込みを行う流れとされています。

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