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飲食料品製造業 特定技能1号評価試験の学習ガイド:出題範囲と演習

試験形式・受験資格・当日の流れから、危害要因の3分類、一般衛生管理とHACCPの違い、労働安全まで、現行テキスト第5.1版に沿って、完全な演習付きで整理した学習ガイドです。

Updated September 202615 min readStudy GuideJapan SSW Exam
Sarah Cooper

Sarah Cooper

Japan SSW Exam Editorial Team

この試験は、飲食料品製造業の特定技能1号として働くために必要な「食品衛生」と「労働安全」の基礎的な知識と技能を確かめるものです。学科試験と実技試験の2科目で、試験時間は70分、3択の問題をコンピューターで解答し、150点満点中98点以上(正答率65%以上)で合格です。学習の軸は、公式テキスト第5.1版の3章構成に沿って、①危害要因を物理・化学・生物の3種類に仕分ける、②毎日の一般衛生管理と重要管理点(CCP)の管理を区別する、③異物の発見や記録の異常があったとき「作業を止めて報告する」判断を言葉にできるようにすることです。このガイドでは、それぞれの考え方を具体例と演習で練習できます。

この試験が確かめること

飲食料品製造業の特定技能1号として働くための食品衛生と労働安全の基礎力を確かめる試験で、OTAFFが実施します。

「特定技能」は、飲食料品製造業など人手が足りない仕事に、外国で専門的な技能を持つ人を受け入れる在留資格の制度です。飲食料品製造業の特定技能1号の在留資格を得るには、この評価試験と日本語試験の両方に合格する必要があります。日本語試験は、国際交流基金の「日本語基礎テスト(JFT-Basic)」か、国際交流基金と日本国際教育支援協会の「日本語能力試験(JLPT)」です。

評価試験の実施者は一般社団法人外国人食品産業技能評価機構(OTAFF)です。在留資格の申請は法務省の出入国在留管理庁への相談になります。ここで重要なのは、この試験に合格しても特定技能の在留資格が必ずもらえるわけではない点です。在留資格認定証明書の申請や審査、ビザ(査証)の審査は別に行われます。

出典: 試験案内|飲食料品製造業分野特定技能1号評価試験|OTAFF — 試験案内(目的・受験資格・試験科目・合格基準・受験料・注意事項)

試験形式と当日の流れ

学科試験と実技試験の2科目、試験時間70分、3択の問題をCBT方式(会場のコンピューターで解答)で受験します。問題文は漢字にルビ付きの日本語です。

試験は学科試験と実技試験の2科目で、試験時間は70分です。選択肢は3択で、コンピューターベースドテスティング(CBT)方式により、試験会場のコンピューター画面で問題を見て解答します。問題文の漢字にはルビが付いています。問題数・配点の内訳はこのページからは確認できないため、学習テキスト第1章から第3章の対応項目と合わせてOTAFFの公式案内で確認してください。

  • 試験前に公式の当日案内で持参書類と持込ルールを確認する
  • パソコンの不具合は試験中に係員へ知らせる

出典: 試験案内|飲食料品製造業分野特定技能1号評価試験|OTAFF — 試験案内(目的・受験資格・試験科目・合格基準・受験料・注意事項)

学習範囲:テキスト第5.1版の3章構成

学習範囲は公式テキスト(第5.1版・2026年4月)の第1章「必要な技能」、第2章「食品衛生」、第3章「労働安全」の3章です。

特定技能1号の評価試験の学習用テキストは2026年4月に第5.1版へ更新されています。第1章では、ハム・ソーセージ、缶詰、パン・お菓子、弁当・惣菜、冷凍食品、飲料など多様な飲食料品製造業を紹介し、どの業種でも「食品衛生」と「労働安全」の知識と技能が必要だと説明しています。

第2章「食品衛生」は、危害要因(物理・化学・生物)、一般衛生管理(5S、施設・設備・器具、作業者、原材料・食品の4項目)、HACCPによる衛生管理(7原則、重要管理点と管理基準、改善措置、記録)を扱います。第3章「労働安全」は、労働災害の実態と予防、5S、正しい服装、作業手順書、機械の正しい使い方、災害時の対応、危険予知訓練(KYT)などを扱います。

試験で問われる項目とテキストの章の対応は、公式の学習テキストが最も確かな情報源です。本文では裏付けのある範囲を解説し、残りの細かい範囲は公式テキストで確認することをおすすめします。

  • 特定技能1号の在留資格で働く業種の例:畜産食品、水産食品、調味料、パン・菓子、惣菜、冷凍調理食品、清涼飲料などの製造業

出典: 学習テキスト|飲食料品製造業分野特定技能1号評価試験|OTAFF — 学習テキスト・多言語翻訳版の一覧ページ; 飲食料品製造業特定技能1号評価試験 学習用テキスト 第5.1版(2026年4月)|OTAFF — PDF全文(はじめに・目次・第1〜3章)

危害要因は「物理・化学・生物」の3種類から

危害要因は、人が病気やけがをする原因のことで、物理的・化学的・生物的の3種類に分けて覚えます。

物理的危害要因は、金属片・ガラス片・プラスチック片・石のように硬い物が原因で、歯が欠けたり口の中に傷ができたりするおそれのあるものです。原材料に混ざっていたり、製造中に機械から入ったりします。こうした硬い異物を「硬質異物」と呼びます。野菜を洗って選別し、根の部分を切り取り、貝の殻や魚のエラ・骨を取り除くなど、下処理で除去することが対策になります。虫や髪の毛、紙片のように硬くない異物は物理的危害要因ではありませんが、不潔な食品と思われて苦情や返品につながるため、混入させないことが必要です。そして、異物を見つけたときは、硬い軟らかいにかかわらず、すぐに作業を止めて責任者に報告します。

化学的危害要因には、アレルギー物質、ヒスタミン、ソラニン、洗剤・殺菌剤などがあります。原材料や薬剤を区別して管理し、機械・器具は決められた方法で洗浄します。加熱すればすべての化学的危害がなくなるとは考えず、原材料と工程に合う対策を確認します。

生物的危害要因には、食中毒の原因になる細菌、ウイルス、寄生虫、カビなどがあります。細菌への基本的な対策は「つけない・増やさない・やっつける」です。交差汚染を防ぎ、定められた保管条件を守り、必要な加熱条件を確認します。微生物や食品によって条件が異なるため、一つの温度や消毒方法を万能の基準として使ってはいけません。

演習

【学習用の設定です】冷凍野菜の選別作業中、ベルトコンベア上の製品から金属片が見つかりました。この工場の手順書には「異物を発見したときは、すぐに作業を止め、責任者に報告すること」と定められています。次の3つの行動のうち、正しいものを選び、理由を説明してください。ア:金属片を取り除き、ほかの製品は問題ないと判断して作業を続ける。イ:見つかった金属片を保管し、作業を止めて責任者に報告する。ウ:金属片は稀なので、次のロットに注意しながら目視チェックを強化して作業を続ける。

解答と解説を表示

イです。作業を止め、金属片を保管し、責任者に報告します。

金属片は硬質異物、つまり物理的危害要因で、食べた人の口の中に傷を作るおそれがあります。テキストは、硬質異物かどうかにかかわらず、異物を見つけたらすぐに作業を止めて責任者に報告するよう指示しています。アとウのように見た目だけで判断すると、まだ見つかっていない混入品が製品として出て行く危険を残したままになります。

分類例主な対策
物理的金属片・ガラス片・プラスチック片・石(硬質異物)洗浄・選別・下処理で除去。発見したら作業を止めて責任者に報告
化学的アレルギー物質、ヒスタミン、ソラニン、洗剤・殺菌剤原材料と薬剤を区別して管理し、決められた洗浄・保管手順を守る
生物的食中毒菌、ノロウイルス、寄生虫(アニサキスなど)、カビ手洗い、低温保管、決められた温度と時間の加熱、加熱後すぐ冷却。カビが生えた食品は使わない

出典: 飲食料品製造業特定技能1号評価試験 学習用テキスト 第5.1版(2026年4月)|OTAFF — PDF全文(はじめに・目次・第1〜3章)

一般衛生管理とHACCPによる衛生管理の違い

一般衛生管理はどの作業場でも共通の日常的な衛生管理、HACCPによる衛生管理はそれに加えて特に重要な工程(重要管理点:CCP)を管理する方法です。

一般衛生管理は、どんな食品を作るときも、どこの作業場でも共通して行う衛生管理です。手洗い、作業服や手袋の正しい着用、清潔な設備・機械・器具の使用、食品や原材料を決まった温度で保管するなどの基本動作が含まれます。内容は①5S(整理・整頓・清掃・清潔・習慣付け)、②施設・設備・器具などの衛生管理、③作業者の衛生管理、④原材料・食品の衛生管理の4項目で整理され、どれも5Sの考え方が基本です。

HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point、危害要因分析重要管理点)による衛生管理は、一般衛生管理に加えて、作る食品の種類や設備の特徴に応じて特に重要な工程を「重要管理点(CCP)」として決め、管理する方法です。テキストの第2章では、HACCPの7原則、重要管理点と管理基準、管理基準からの逸脱、改善措置、記録が学習項目として並んでいます。詳細は公式テキストの該当章で確認してください。

交差汚染を防ぐため、食品製造工場は通常、清潔作業区域(殺菌が終わった食品を扱う。トッピング・盛り付け・包装など)、準清潔作業区域(殺菌する前の原材料を扱う。下処理・加熱調理など)、汚染作業区域(原材料の受入れや段ボール箱に詰めた製品の扱いなど)に区分されます。汚染作業区域で作業した人が準清潔・清潔区域に入らないこと、原材料の入った段ボール箱やコンテナを準清潔・清潔区域に持ち込まないことが重要です。

機械は、原材料を変えたら必ず洗浄し、作業が終わったときにも必ず洗浄します。分解できる部分は分解して洗い、毎日洗浄することが求められます。刃など食品に直接触れる部分は、洗浄のあと消毒します。薬剤は決められた場所に正しく保管し、殺菌剤・洗剤などを原材料と同じ保管庫に入れてはいけません。薬剤は名称が分かるよう表示し、表示のないものを見つけたらすぐ責任者に報告します。

  • 練習①:トッピングと包装の作業 → 答:清潔作業区域(殺菌が終わった食品を扱うから)
  • 練習②:野菜の下処理 → 答:準清潔作業区域(殺菌する前の原材料を扱うから)
  • 練習③:原材料の受入れ → 答:汚染作業区域(作業場の外から持ち込まれる原材料を扱うから)

出典: 飲食料品製造業特定技能1号評価試験 学習用テキスト 第5.1版(2026年4月)|OTAFF — PDF全文(はじめに・目次・第1〜3章)

労働安全:服装・手順書・健康チェック

労働安全は「作業者の安全と健康を守ること」です。主な労働災害の種類、正しい服装、作業手順書、薬剤の扱い、健康チェックを軸に学習します。

食品製造工場でもけがなどの労働災害が起きています。テキスト第3章では、転倒、はさまれ・巻き込まれ、切れ・こすれ、落ちる、やけど、腰痛、熱中症、激突といった主な災害を、ヒヤリ・ハットの事例とともに学びます。災害をなくすための基本は、5S、正しい服装、作業手順書とルールを守ること、機械を正しく使うこと、洗剤や薬剤を使う作業での注意です。

作業服は更衣室で着用し、作業服・マスク・ヘアーネット・帽子・靴・手袋はすべて自分のサイズに合った清潔なものを使います。爪は短く切り、つけ爪やマニキュアをして作業場に入ってはいけません。指輪・腕輪・腕時計・アクセサリー・ヘアピン・つけまつげも禁止です。着用後は鏡で、作業服から中の衣服が出ていないか、帽子やヘアーネットから耳や髪の毛が出ていないかを確認します。テキストにはブラッシングから始まる着用の順序も示されています。

健康チェックでは、作業を始める前に下痢・発熱・吐き気などの症状や手指の傷がないかを確認し、症状があれば必ず責任者に報告します。作業中にお腹が痛くなったり手指を切ったりしたときは、作業を続けず、すぐ止めて報告します。作業員は職場で決まっている定期的な健康診断や検便を受けます。危険に気づく力を養うため、ヒヤリ・ハット活動や危険予知訓練(KYT)に参加することも学習項目です。

  • 作業場に持ち込んでよいのは作業に必要なものだけ。不要なものは持ち込まない
  • 清掃用具(たわし・モップ・ぞうきん等)を汚れたまま・濡れたままにしない。微生物が増える原因になります
  • 排水溝や大きな機械の下は虫の発生源になりやすいので、特に注意して清掃します

出典: 飲食料品製造業特定技能1号評価試験 学習用テキスト 第5.1版(2026年4月)|OTAFF — PDF全文(はじめに・目次・第1〜3章)

演習:加熱記録の読み取りと数量計算

測定値を基準と比べ、基準に達しない品をどう扱うかを記録から判断する練習と、工程の数量を計算する練習です。

温度や数量の記録は、衛生管理の基礎になる問題です。次の演習は、すべての前提を設問の中に示した学習用の設定です。実際の工場では、勤務先の承認された基準と手順書に必ず従ってください。

演習

【オリジナル記録読解:実際の食品への加熱指示ではありません】この練習の管理表には「測定温度75℃以上、かつ保持時間60秒以上」と二つの条件を指定しています。1ロットは三つのトレーから成り、どれか一つでも未達または記録不足ならロット全体を区分し、責任者へ報告する決まりです。記録は、トレー1:78℃・65秒、トレー2:74℃・80秒、トレー3:80℃・保持時間の記録なし、でした。①条件を記録上確認できるトレーはどれですか。②残りの二つは何が問題ですか。③ロットをどう扱いますか。

解答と解説を表示

①トレー1だけです。②トレー2は温度が75℃未満です。トレー3は保持時間が未記録なので、二つの条件を満たしたか確認できません。③指定されたルールに従い、ロット全体を区分して責任者へ報告し、実際の測定値と記録不足をそのまま伝えます。

二つの条件は両方必要です。時間が長くても温度条件の不足を埋められず、温度が高くても未記録の保持時間を推測して合格にできません。トレー3が確実に処理不足だと断定するのも誤りで、現時点では確認できない状態です。この問題は与えられた管理条件を読む練習であり、数値を実際の食品の安全保証に使用するものではありません。

  • 【オリジナル数量ドリル】1パック120gの製品を500パック作り、仕込み量の10%が減ると仮定します。製品は500×120g=60kgです。仕込み量をxkgとすると0.9x=60なので、x=66.66…kg。仕込みを整数kg単位でしか用意できないなら67kgが必要です。66kgでは59.4kgとなり足りません。これは数量計算用の仮定です。

出典: 飲食料品製造業特定技能1号評価試験 学習用テキスト 第5.1版(2026年4月)|OTAFF — PDF全文(はじめに・目次・第1〜3章)

学習の進め方と次のステップ

公式テキストを主教材に、危害要因、一般衛生管理、HACCP、労働安全を順に学びます。自分の言葉で判断の理由を説明してから、公式案内で受験の準備を確認しましょう。

学習の出発点はOTAFF公式の学習テキストです。第5.1版の本文に加え、英語・ベトナム語・ミャンマー語・中国語・インドネシア語・クメール語の翻訳版学習用テキストと、日本語以外の試験案内PDFが用意されています。まず母語の翻訳版で全体像をつかみ、試験と同じ日本語(ルビ付き)の本文で用語を覚え直す進め方が効率的です。

問題数・配点の内訳、実技試験の実施内容、試験日程・会場は、このガイドの参照資料からは確認できませんでした。申し込み前にOTAFFの試験案内と試験日程・会場のページで最新情報を確認してください。学習を進めたら、無料練習問題と学習ガイド一覧で理解を確かめるのが次のステップです。

出典: 試験案内|飲食料品製造業分野特定技能1号評価試験|OTAFF — 試験案内(目的・受験資格・試験科目・合格基準・受験料・注意事項); 学習テキスト|飲食料品製造業分野特定技能1号評価試験|OTAFF — 学習テキスト・多言語翻訳版の一覧ページ

出典

主要な数値は公式案内で確認済み(2026年9月16日時点):

次のステップ

FAQ

Frequently Asked Questions

Practical answers to help you apply the guidance for Food and Beverage Manufacturing Specified Skilled Worker (i) Proficiency Test.

合格すれば特定技能の在留資格がもらえますか。
いいえ。この評価試験と日本語試験(JFT-BasicまたはJLPT)の両方に合格しても、特定技能の在留資格が必ずもらえるわけではありません。在留資格認定証明書の申請・審査、ビザ(査証)の審査は別に行われます。在留資格の申請については出入国在留管理庁に相談してください。
不合格でした。いつ再受験できますか。
同じ業種の試験は、前回の試験日の翌日から45日間あける必要があります。つまり翌日から数えて46日目から再受験できます。
実技試験はどのような内容ですか。
試験は学科試験と実技試験の2科目であることが公式案内で確認できますが、実技試験の具体的な実施内容は本ガイドの参照資料からは確認できませんでした。OTAFFの試験案内・受験の流れのページで最新の情報を確認してください。
日本語が苦手でも受けられますか。
試験は日本語で実施されますが、問題文の漢字にはルビが付いています。また、英語・ベトナム語・ミャンマー語・中国語・インドネシア語・クメール語の試験案内PDFと翻訳版学習テキストが用意されているので、母語で学習範囲を理解してから日本語の本文で仕上げることをおすすめします。

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