本記事で実施要領を確認できた鉄道分野特定技能1号評価試験の5区分(軌道整備・電気設備整備・車両整備・車両製造・運輸係員)は、いずれも学科30問・実技20問・合計80分で、学科と実技のそれぞれで合計点の65%が合格基準です。解答形式は区分によって異なります。まず自分の目指す職務の区分を確定し、その区分の実施機関の公式ページで最新の申込情報とサンプル問題を確認してください。駅・車両清掃は別途追加された区分のため、最新の試験情報を国土交通省の公式ページで確認してください。
試験が評価するものと5つの区分
この試験は、日本の鉄道分野で特定技能の在留資格で働くことを希望する外国人の技能水準を評価するものです。職務ごとに5つの区分があり、まず自分の区分を特定することが準備の第一歩になります。
鉄道分野特定技能1号評価試験は、日本の鉄道分野(運輸係員区分など)で特定技能の在留資格をもって働くことを希望する外国人に向けて、技能の水準を評価する試験です。1つの大きな試験ではなく、仕事の内容ごとに区分が分かれています。
あなたが目指す仕事に近い区分を選び、その区分を担当する実施機関の公式ページで申込方法を確認してください。区分と実施機関の対応は次の表のとおりです。
なお、令和8年1月の閣議決定で「駅・車両清掃」が新たな業務区分として追加されています。ただし本記事で確認できた評価試験の実施要領は上記の5区分分です。清掃区分の最新の実施状況は、国土交通省の公式ページで確認してください。
| 業務区分 | 試験実施機関 |
|---|---|
| 軌道整備 | 一般社団法人日本鉄道施設協会 |
| 電気設備整備 | 一般社団法人鉄道電業安全協会 |
| 車両整備 | 一般社団法人日本鉄道車両機械技術協会 |
| 車両製造 | 一般社団法人日本鉄道車輌工業会 |
| 運輸係員 | 一般社団法人日本鉄道運転協会 |
出典について: 鉄道:鉄道分野における外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」「育成就労」) - 国土交通省 — 特定技能評価試験の節(区分と実施機関の一覧); 日本鉄道運転協会 | 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員) — 1〜3. 試験の概要と合格基準
確認済み5区分の試験形式と合格基準
本記事で実施要領を確認できた5区分は、いずれも学科30問・実技20問・合計80分で、学科と実技の両方で合計点の65%を満たすことが合格条件です。解答形式の細部は区分ごとに異なります。
軌道整備・電気設備整備・車両整備・車両製造・運輸係員について確認した各実施要領では、試験は学科試験と実技試験の2科目で構成され、合計80分です。学科は30問、実技は20問です。解答形式は区分ごとに異なり、日本語で実施され、必要に応じてルビが付されます。実施方式などの最新条件は、自分の区分の実施機関で確認してください。
確認した5区分の合格基準は、学科試験と実技試験のそれぞれについて合計点の65%です。両方の科目で基準を満たす必要があり、片方だけが基準を超えても合格にはなりません。
解答形式の選択肢は区分ごとに異なります。自分の区分の行を確認してください。また、試験の水準は実務経験2年程度の人が受けた場合の合格率が7割程度になるように設定されていると、実施要領に示されています。
| 業務区分 | 学科の解答形式 | 実技の解答形式 |
|---|---|---|
| 軌道整備 | 真偽式または三肢択一 | 二肢・三肢・四肢択一 |
| 電気設備整備 | 真偽式または四肢択一 | 三肢択一または四肢択一 |
| 車両整備 | 真偽式 | 三肢・四肢・五肢択一 |
| 車両製造 | 真偽式 | 四肢択一 |
| 運輸係員 | 真偽式または四肢択一 | 真偽式または四肢択一 |
出典について: 日本鉄道運転協会 | 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員) — 1〜3. 試験の概要と合格基準; 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:軌道整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 1〜8(受験資格、合否通知、試験科目、合否基準、合格証明書の有効期限); 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:電気設備整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 4〜5(試験科目、合否の基準); 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:車両整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 4〜5(試験科目、合否の基準); 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:車両製造)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 4〜5(試験科目、合否の基準); 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:運輸係員)試験実施要領(令和7年3月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 1〜5(試験概要、試験科目、合否の基準)
学科試験の対象知識(運輸係員区分)
運輸係員区分の学科は、法規から運転理論、安全衛生まで幅広い項目を測定します。個別暗記より、関連する項目をまとまりで整理するのが学習の出発点です。
運輸係員区分の学科試験は、次の知識を測定すると公式ページに示されています。学習では似た項目をひとまとめにして、それぞれの役割の違いを自分の言葉で説明できるようにしましょう。
たとえば「法規」のまとまりでは、事業を扱う法律と営業に関わる法律の役割の違いを整理します。「設備と車両」のまとまりでは、施設・電気・信号・車両という対象の違いを押さえます。「運転と安全」では、運転理論と安全の基本・安全衛生がどちらも学習対象であることを意識してください。確認した資料は、これらの項目が同じ試験配点であるとは示していません。
注意として、本記事で科目一覧を確認できたのは運輸係員区分だけです。軌道整備など他の区分の学科内容は、各実施機関の出題基準や公式案内で確認してください。また、各科目の技術的な細則はこの記事では扱いません。公式テキストや各実施機関の学習資料で学習を進めてください。
- 法規:鉄道事業法、鉄道営業法
- 設備と車両:鉄道施設、鉄道電気、鉄道信号、鉄道車両
- 運転と安全:鉄道一般、技術基準及び解釈基準、運転理論、安全の基本及び安全衛生
出典について: 鉄道:鉄道分野における外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」「育成就労」) - 国土交通省 — 特定技能評価試験の節(区分と実施機関の一覧); 日本鉄道運転協会 | 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員) — 1〜3. 試験の概要と合格基準
実技試験の準備方法
実技試験は、図やイラストで示された場面から正しく判断できるかを測る試験です。本記事で公開を確認できた公式サンプル問題を解き、出題形式に慣れることから始めてください。
実技試験は、図やイラストなどを使った状況設定の中で、正しい判別や判断ができるかを測定する試験です。問題数は20問で、真偽式または択一式で解答します。筆記やパソコンの画面上での判断が中心で、機械を実際に操作する形式ではありません。
本記事で実技のサンプル問題の公開を確認できたのは、運輸係員区分の日本鉄道運転協会です。協会のページで実技のサンプル問題を見ることができます。他の区分でもサンプル問題や出題基準が公開されているかは、各実施機関の公式ページで確認してください。サンプルは出題形式をつかむためのものなので、同じ内容の問題が出るとは限りません。まず公式サンプルを解き、「場面の文をどう読み、何を根拠に答えるか」の型を自分で書き出すのが効果的です。
状況判断の問題では、誰が・どこで・何を確認したのかという前提を読み違えないことが評価の軸になります。解きっぱなしにせず、間違えた問題では前提の読み取りと判断の根拠のどちらが崩れたのかを確認してから、次の問題に進んでください。
出典について: 日本鉄道運転協会 | 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員) — 1〜3. 試験の概要と合格基準; 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:運輸係員)試験実施要領(令和7年3月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 1〜5(試験概要、試験科目、合否の基準); 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員)実技試験サンプル問題(日本鉄道運転協会) — 表紙の注意書き(出題形式を示すものである旨)
時刻と接続の読み取り演習(運輸係員・入門編)
時刻表の時刻を読み、到着時刻と移動時間から接続の可否を計算する力は、運輸係員の仕事につながる入門的な判断練習になります。架空の前提を使った算数の演習で確かめてみましょう。
ここからの演習は、まったくの架空の前提による算数の練習です。実際の列車の運転取扱いや業務の手順を教えるものではありません。時刻を読み、たし算とひき算で判断を導く練習として取り組んでください。
考え方の軸は一つです。「到着時刻+移動に必要な時間」と「乗りたい列車の発車時刻」を比べる、という式です。この式を機械的に当てはめられれば、場面が変わっても同じ手順で判断できます。
演習について
架空の設定です。A列車は09:47に中央駅へ到着します。あなたが案内する乗客は、中央駅で09:55発のB列車に乗り換える予定で、乗り換えに必要な徒歩時間は5分と決まっています。(1) この乗客の乗り換えの余裕は何分ですか。(2) A列車が4分遅れて09:51に到着する場合、乗客はB列車に間に合いますか。
答えを見る
(1) 余裕は3分です。(2) 間に合いません。発車時刻を1分過ぎることになります。
(1) 09:55−09:47=8分が駅での滞在時間で、うち徒歩5分を使うため、余裕は8−5=3分です。(2) 遅延後の到着時刻は09:47+4分=09:51です。09:51に到着してから徒歩5分で移動すると、B列車のりばに着くのは09:56になり、発車時刻の09:55を1分過ぎています。このように接続の可否は「到着時刻+移動時間」を「発車時刻」と比べる計算だけで判断できます。実際の駅での案内は、当日の運行情報と勤務先の手順に従って行うものです。
案内変更と確認済み情報を区別する演習
古い案内と新しい表示が食い違う場面では、推測で決めず、演習で指定された確認先から最新の指示を確かめてから案内します。
次は、情報の新旧と確認の順序を考えるための架空の判断練習です。実際の駅の運転取扱いや旅客案内の手順を示すものではありません。勤務先では、その鉄道事業者の規程、当日の運行情報、責任者の指示に従ってください。
この演習だけの前提として、①当日の公式運行画面と当直責任者の確認を最新情報とする、②印刷済みメモと表示が食い違うときは案内を保留して当直責任者に確認する、③確認後は変更前の案内を訂正する、という三つのルールを置きます。
演習について
【架空の設定】10:00発の列車について、前日に印刷したメモには「3番のりば」とあります。当日の公式運行画面には「5番のりばへ変更」と表示されています。上の三つの演習ルールに従うと、係員はどの情報だけで直ちに案内せず、何を確認し、確認後に何を伝えますか。
答えを見る
前日の印刷メモだけで3番のりばと案内せず、当直責任者に当日の変更を確認します。5番のりばへの変更が確認できたら、変更前の案内を訂正し、確認済みの5番のりばを案内します。
前日のメモは作成後に情報が変わっている可能性があり、当日の公式運行画面と食い違っています。この演習のルールでは、食い違いを見つけた時点で推測を止め、指定された確認先である当直責任者に確認します。答えの根拠は、演習内で明示した「案内を保留する」「指定先に確認する」「確認後に古い案内を訂正する」という三つの前提です。実際の業務では勤務先の正式な連絡・確認手順が優先されます。
受験資格から合格後の流れ
受験資格は試験日当日に満17歳以上の外国人です。申込から合格証明書の交付までの流れと、合格が在留資格を保証しない点を正しく把握しておきましょう。
受験できるのは、試験日当日において満17歳以上の外国人です。日本国内で受験する場合は在留資格を有する者であることなど、追加の条件が定められています。
試験日・会場・受験料・申込期間は、各実施機関のホームページ上の試験専用ページに掲載されます。申込はその専用ページで指定された方法で行います。合否の結果は、試験実施日から2週間程度を目安に、専用ページやメールで通知されます。
合格した後、受け入れ機関と雇用契約を結ぶことが決まると、受け入れ機関による申請手続きを経て合格証明書が交付されます。合格証明書の有効期限は受験日から10年です。
最も重要な注意点として、試験に合格しても、それだけで「特定技能」の在留資格が与えられる保証はありません。在留資格の申請は別途審査されます。在留の手続きや要件は、出入国在留管理庁の公式案内を確認してください。
- 受験資格:試験日当日に満17歳以上の外国人(国内受験では在留資格などの条件付き)
- 申込:各実施機関の試験専用ページで、試験日・会場・受験料とともに確認
- 合否通知:試験実施日から2週間程度を目安に専用ページやメールで
- 合格証明書:受け入れ機関の申請を経て交付、有効期限は受験日から10年
出典について: 鉄道:鉄道分野における外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」「育成就労」) - 国土交通省 — 特定技能評価試験の節(区分と実施機関の一覧); 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:軌道整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 1〜8(受験資格、合否通知、試験科目、合否基準、合格証明書の有効期限)
学習の進め方と最終チェック
区分の確定、公式サンプル問題、学科のまとまり学習、前提と確認先を見分ける判断練習という順序で進めるのが現実的です。紙の学習だけで現場の作業能力が身につくわけではない点も忘れないでください。
準備の順序として、まず自分の業務区分を確定し、実施機関の公式ページで申込要項と日程を確認します。次に公式サンプル問題を解いて学科・実技の形式に慣れ、学科は法規・設備・運転・安全のまとまりごとに学習を進めます。判断問題では、問題文の前提、情報の新旧、指定された確認先を分けて書き出し、根拠のない推測を避けてください。
この試験はCBTまたはペーパーテストで知識と判断力を測るものです。合格しても、実際の現場で列車を運転したり設備を整備したりする能力そのものが保証されるわけではありません。実務の技術は、採用後の職場での教育訓練を通じて身につけるものと考え、試験準備と現場学習を分けて計画してください。
申込の日程や受験料など、実施機関が決める事項は変わることがあります。最新情報は必ず各実施機関の専用ページで確認してください。当サイトの無料練習問題や他の学習ガイドも、形式に慣れる段階の補助として利用できます。
- 自分の業務区分を確定し、実施機関の公式ページで申込要項を確認する
- 公式サンプル問題を解いて、学科・実技の出題形式に慣れる
- 学科は法規・設備と車両・運転と安全のまとまりで整理して学ぶ
- 問題文で与えられた前提、確認先、判断の根拠を分けて整理する
- 実技は図やイラストの状況判断に慣れる練習を重ねる
出典について: 日本鉄道運転協会 | 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員) — 1〜3. 試験の概要と合格基準; 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:軌道整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課) — 1〜8(受験資格、合否通知、試験科目、合否基準、合格証明書の有効期限)
出典について
事実確認済み:
- 鉄道:鉄道分野における外国人材の受入れ(在留資格「特定技能」「育成就労」) - 国土交通省
- 日本鉄道運転協会 | 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員)
- 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:軌道整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課)
- 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:電気設備整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課)
- 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:車両整備)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課)
- 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:車両製造)試験実施要領(令和7年2月、国土交通省鉄道局技術企画課)
- 「鉄道分野特定技能1号評価試験」(鉄道分野:運輸係員)試験実施要領(令和7年3月、国土交通省鉄道局技術企画課)
- 鉄道分野特定技能1号評価試験(運輸係員)実技試験サンプル問題(日本鉄道運転協会)
